このページでは、フランカーで試合に出るためにはどれくらいの身長・体重が必要とされるのか、世界のプレイヤーや大学、高校ラガーマンをモデルとし解説していきます。
世界の名フランカーの身長・体重(ソース:ウィキペディア)
まずは、世界トップで活躍し、世界トップクラスと称されるフランカーの体格を紹介します。
1.サム・ウォーバートン(ウェールズ代表)188cm 103kg
2.マイケル・フーパー(オーストラリア代表)182cm 101kg
3.ジェローム・カイノ(ニュージーランド代表)196cm 105kg
2015年のワールドカップで現役引退した、ミスターオープンフランカー 世界最優秀選手に3度も輝いたリッチー・マコーは187cm 107kgでした。
世界のトップレベルともなると、体重は100kgを超えてきます。身長も180cm以上と接点で当り負けない体格で怪我をせずに戦い抜くには、このレベルが求められるのです。
スクラムにしても、モールにおいても、フランカーの重さは重要なファクターとなります。
何より、チームで最も多くのタックルに行くフランカーの体は強靭である必要があります。
有能なフランカーが揃う、日本代表も同じです。2105年ワールドカップではキャプテンを務め、スーパーラグビーでもチーフスのスタメンとして活躍するリーチ・マイケルは、190cm 105kgです。
そして、ボールキャリアとしてスーパーラグビーではレッズの一員として活躍するツイ・ヘンドリックは189cm 110kgと恵まれた体格です。
将来的に第1線で活躍したいのであれば、100kg以上を目指したいところではありますが、やはり、身長がベースになってくるため170cm台のプレーヤーが100kgまで体重を上げるのは難しいでしょう。
走るスピードが落ちては致命傷です。
スーパーラグビーの選手で例えると、フランカーで一番身長が低い選手は南アフリカのチーム キングスに所属するクリス・クルータ↓
http://www.sarugbymag.co.za/blog/details/kings-lose-velleman-cloete
176cm 91kgながら、スーパーラグビーを戦い抜いています。
続いて、小柄なフランカーとしてあげられるのが、サンウルフルズの金正奎(きん しょうけい)が177cm 95kg、
http://rugby-rp.com/news.asp?idx=109552
その次に、布巻 峻介(ぬのまき しゅんすけ)が178cm 96kgとなっています。
http://rugby-rp.com/news.asp?idx=110432
スーパーラグビー2017の選手を見ても、170cm台で100kgを超えている選手はいないようです。
では、何cmを超えると100kg台に乗ってくるのかというと、オーストラリアが誇る名フランカーのジョージ・スミス(元代表)は180cm 106kgと36歳となっても第1線で活躍しています。
スーパーラグビーの中でも、世界の代表と比べてもフランカーで180cmは小柄と呼ばれる部類ではありますが、世界トップクラスのフランカーとして活躍する事が出来るのです。
逆に言うと、フランカーとして世界で活躍するには180cm以上の身長が必要になってくると言っても過言ではないでしょう。
大学ラグビー ソース:日本ラグビー協会
では、続いて大学生ラグビー界のトップで活躍するフランカーの体格を見てみましょう。
2016年大学選手権決勝 東海大学 対 帝京大学の試合に出場したフランカーを見てみましょう。
<帝京大学>
6番:飯野晃司 189cm 110kg
7番:亀井亮依 178cm 97kg キャプテン
<東海大学>
6番:磯辺裕太 174cm 88kg キャプテン
7番:田澤謙 179cm 88kg
20番:西川壮一 179cm 94kg
大学選手権決勝の舞台に出場したフランカーの中で100kgを超えている選手は1名/5人中、しかも残りの選手は全員180cm以下です。両チームのフランカーがキャプテンを務めているというのも嬉しいですね。
このデータを見て言えるのは、180cm以下の身長でも80kg後半の体を作り上げる事が出来れば、大学ラグビーの第1線で活躍出来るという事です。
身長が低くて悩んでいる暇があったら、迷わず80kg後半の体重を目指しましょう。スピードを落とさず、80kg後半の体重を手にする事が出来れば、身長が低くても大学ラグビーの日本一になれる可能性は十分にあります。
ただ、やはりトップリーグが欲しがるのはデカイ選手です。どんだけスピーディーに動けても、数多くのタックルに行っても100kgを超える選手の価値には勝てません。
100kgを超える帝京大学のフランカー 飯野晃司は大学卒業後は2016年日本一に輝いたサントリーに入団しています。
高校ラグビー ソース:日本ラグビー協会
続いて高校ラガーマンの体格を見てみましょう。
2016年第96回全国高校ラグビー大会の決勝のカード、東福岡高校対桐蔭学園のメンバーで見てみましょう。
<東福岡高校>
6番:吉永純也 177cm 90kg
7番:木原音弥 180cm 80kg
<東海大学付属仰>
6番:山田生真 176cm 93kg キャプテン
7番:山村幹太 173cm 82kg
19番:魚谷勇波 168cm 75kg
さすがに高校生となると100kg超えはなかなかいないようです。80kg〜90kg前半が多いのでしょうか。東海大の魚谷(いさな)くんは身長168cmとフランカーとしては超小柄ながら、高校ラグビーの最高峰 花園決勝の舞台に立っています。
タックル選手がつば抜けており、ここぞという時のタックルでピンチをチャンスに変える事ができるようです。
やはり、高校ラグビーにおいては、身長・体重はそこまでフォーカスされる事はありません。身長や体重よりも、「どれだけ体を張ったプレーでチームに貢献する事ができるか」これに尽きます。
たとえ、体重が70kg以下でも、1試合に20本タックル行くことが出来れば、強豪校と呼ばれる高校でもレギュラーとして活躍する事が出来るのです。
話は戻りますが、決勝の舞台に魚谷(いさな)くんが出場した事は170cm以下で悩んでいる全国のフランカーに勇気を与えることができたのではないでしょうか。
以上 ラグビー フランカーの体格について解説致しましたが、「まとめ」です。現代ラグビーで活躍するフランカーを見てみると、
・世界のトップで活躍するためには180cm 100kg以上が必要
・大学ラグビーでは170cm 80kg台でも十分に活躍できる。
・高校ラグビーでレギュラーを獲得するためには、身長・体重は関係ない。
となります。
最後に、かつて日本のフランカーで170cm台でありながら、一度はオールブラックスを目指した選手がいたということを紹介しておきます。
→こちらのページで紹介しています。
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